結婚式の招待状は式を招待客全てに一番始めにお知らせするという重要な役割を担っています。素敵な招待状が送られてくれば、結婚式を楽しみに待つ気持ちも大きく膨らみますね。
今回はお友達の招待状を作るということを前提に、簡単なのに個性的にかつ可愛く招待状をつくるコツを見て行きましょう。
また、基本的な招待状の作り方はこれで大丈夫!結婚式招待状のマナーと3つのテーマの決め方を参考にしてみてくださいね。
結婚式の招待状に個性を出すテーマ選び
さて、さっそくコツを見て行きましょう。まずはじめに決めてしまいたいのが、招待状を作るときのテーマです。テーマを決めて、それに合う図柄や色、紙質を選んで行けば、統一感のある結婚式の招待状がつくれますね。実はこの統一感はとても重要なんです。素人が作る作品が、なんだか素人臭くなってしまうのは、ちぐはぐなテーマのものが並んだときなんです。例えばプロのような図柄なんて描けなくても、たくさんある図柄やその色合いに統一感が出ていれば、全体の印象としてはとても綺麗に見えるんです。ですから、まず最初にテーマを決めて行きましょう。
(1)頼まれた友人のイメージをテーマに
せっかくわざわざ既製品の招待状ではなく、あなたに制作を以来してくれたのですから、個性的な招待状にしたいのはもちろんですね。ですから、テーマはお友達らしさのわかるものや、その結婚式独自のものを取り上げると良いでしょう。
例えば、お友達がとても猫好きなら猫をモチーフにしても良いでしょうし、お友達とお相手の歴史をよく知っているのであれば、そのなれ初めや、共通のものをテーマにしてもよいでしょう。
(2)式を挙げる場所にちなんだものをテーマに
結婚式を挙げる場所にちなんだものをテーマにするのも悪くありません。最後の例は一見お友達に関係ないように思えますが、当日招待客の皆が足を運ぶ場所なので違和感はありません。
逆に、ある意味招待客を含めて式に参列する全ての人の共通点のなる場所なので、皆が関心を持つことのできるテーマとも言えます。
結婚式の招待状に何が必要かリストアップ
テーマが決まったら作って行く訳ですが、急いては事をし損じる、です。結婚式の招待状と一口に言っても、何が必要か、まずは落ち着いてリストアップしましょう。この作業は先に述べた統一感を出すためにも重要な作業です。
(1)招待状の構成を考える
まず、結婚式の招待状が何で構成されているか、というと、結婚式の日時や場所をお知らせする招待状そのもの、それに対する返信用ハガキ、そしてそれらを入れる封筒の3つです。
(2)招待状に記入するべきこと
そして、招待状に必ず書かなければならない内容は、2人からのご挨拶文、結婚式の場所と日時、式場によってはバス送迎の希望調査、駐車場の案内です。返信用はがきの方は、招待者のお名前と連絡先、出欠の返事、そして何かしらの希望を聞いた場合はそのための返信欄です。
ちなみに、何でもかける自由形式の返信ハガキは返信を出す側がどうかけばよいか困ることがあります。わざわざネットで調べたり、知人に聞いたりする人もいるでしょう。わざわざそんな手間を取らせることもありません。ですから、住所や名前以外は選択肢をあげて○をつけるだけでなるべく済むようにしてあげるのがよいでしょう。
(3)返信用ハガキの宛名は住所を忘れずに
そして忘れてはいけないのが、返信用ハガキの宛名ですね。それらを入れる封筒については、差出人の名前と住所を忘れないようにしましょう。さて、ここまでリストアップできれば、次に制作にかかって行きます。
結婚式の招待状のモチーフをつくろう
さぁ、いよいよ、結婚式の招待状の制作です。でも制作といってもどこからデザインしていけばいいのかわからない、という方も多いのでは?こんな時に役に立つのがモチーフです。
さっき招待状のテーマを決めましたね。ですから、そのテーマに沿ったモチーフを幾つか作っておけば、それらを組み合わせたり何度も使うことで、簡単にデザインをすることができます。
同じモチーフが繰り返し現れることで、統一感もばっちりです。同じモチーフがいくつも出てくるなんて飽きはしないか、と思うかもしれませんが、色を変えたり、サイズを変えたり、向きを変えたり、回してみたり…なんて色々と技はあります。
また、モチーフ同士の組み合せを変えて使うこともとても有効になります。結婚する2人をテーマにしているのなら、2人をマスコットにしてもOK。式場の場所をテーマにしているのなら、その土地のランドマークとなるものをモチーフにしても良いですね。
お友達が猫好きなら、もちろん何パターンかのポーズを取る猫をモチーフとして図案にしておくと良いでしょう。そして、そういったモチーフから代表的なものを選んで1つエンブレムを作っておくと非常に便利であとで使い勝手が良いのです。
結婚式の招待状に使うモチーフづくりのコツ
モチーフづくりの際に便利なのが、モチーフが人であれ動物であれ、お花であれ、幾何学模様であれ、シルエットにしておけば、簡単にサマになる、というテクニックです。
グラデーションを多用したり淡い色鉛筆調で描くなどもとても魅力的ですが、こういう微妙な調整が必要なものには、画力や絵心が必要になります。
(1)シルエット戦法
そういったものに自信が無い場合には、断然おすすめしたいのが、シルエット戦法、影絵戦法という訳です。細かい部分を描く手間も省けるし、基本、そのモチーフ内は同じ色になるので、濃淡を気にすることもありません。また、白抜き部分に敢えてシルエット部分とは対照な色を少し持ってくることで簡単にアクセントを付けることもできるのです。
(2)色合いやタッチで雰囲気を出す
べた塗りが多くなって重くなるんじゃないかと思った時には淡い色合いや透明感のある色を使うといいでしょう。また、シルエットを描く時には、シルエットの縁取りを少し細かめに描けば、なお、綺麗に見えます。猫を描くなら、ほんの少し毛の流れ、フサフサ感が出るようにするといいでしょう。
シルエットを描く時には筆ペンがおすすめです。筆ペンは何も考えずに絵を描いても筆のもつ筆跡でそれらしくなるので、筆ペンで描いて縁取でば図案になります。
結婚式の招待状のテーマにそってモチーフを並べよう
モチーフとなる図案がいくつかできたら、それを組み合わせてデザインを作って行きます。ただし、その前にモチーフを並べられる場所がどれぐらいあるのか知るために、まずは招待状、返信用ハガキ、そして封筒に文字を書き込む場所を決めてしまいましょう。
(1)モチーフの場所を決める
それぞれ、結婚式の招待状、返信用ハガキ、封筒と同じサイズの紙を用意して、だいたいの場所がわかるように文言を書き込んでしまいます。そして、余白の部分にいくつか作ったモチーフを大きさを考えながら組み合わせて並べて行きます。
幾何学模様のようなモチーフなら、何も考えずに整列させていっても良いですし、2人の馴れ初めなどをテーマにしているのなら、物語調になるように、色々な場面を想定してモチーフを使っていくのもありでしょう。
特に物語調になっていると招待状を手にした人が気が付いた時、思わずストーリーを目で追ってしまうこともあり、それが2人の物語なら、結婚式へのワクワク感も高まることでしょう。招待状を受け取った人が結婚式への期待が高まるような、そんな招待状をデザインしたいものですよね。
(2)フォントにもこだわる
忘れてはならないのが、招待状のデザインにふさわしい文字フォントです。デザインが固まったらそれにふさわしい文字フォントを決めてしまいましょう。ただし、凝り過ぎて読み辛くなるようなフォントはふさわしくありません。良いデザインは伝えるべき内容をきちんと伝えられるものであるはずです。
結婚式の招待状にふさわしいカラーを決める
モチーフを組み合わせ、デザインが固まったら、色を決めて行きましょう。様々なカラーを使い、カラフルなイメージで行くのも良いですが、統一感を出すためには、テーマカラーを決めると良いでしょう。
(1)テーマカラーの色数は少なく
例えば、式場が港町なら、青系統をテーマカラーにします。青系統の色から、濃いめの色と薄めの色と2色選び、デザインを色付けて行くというのもよいでしょう。
ポイントは、いくつも色を使わないこと。同系統の色でまとめてしまえば、統一感は確実に出せます。でも、それだけだとインパクトに足らないという場合には、選ぶ2色のうちの一方を同系色ではなくて、それとは対局にある補色を使うというのが有効です。
もしくは、同系統の2色にほんの少しだけ補色を加えて3色にする、という手もあります。ただし、後者は3色目の色を使った面積が大きすぎると統一感を失うので、注意が必要です。実際に色づけしてみて、眺めていて違和感がなく、心地よいと思える面積を決めましょう。
どうしても何色もカラフルに使いたいときは1つ1つの色の面積をなるべく小さくすることです。花火のようなモチーフなら、カラフルでも統一感を失うことなく色づけできるでしょう。
(2)モチーフの生きる背景色を
また、モチーフの色だけでなく、背景の色も決めなければなりません。どのような色の用紙を使うとモチーフが活きるのか考えてみましょう。どんなモチーフでも使えるのは、やはり白系統です。モチーフに濃い色を使うなら、背景は白系統かそうでなくても薄い色にしなければ、モチーフが目立ちません。一方でモチーフに淡い色合いを使いたいなら、背景を思い切って、黒や紺にするというのもありでしょう。
例えば2人の出会いが天文部なんです、なんて場合には天体観測をテーマに濃紺の用紙に星をちりばめ、2人が望遠鏡をのぞくシルエットのモチーフを載せるなんてのもありですね。
用紙の色が決まれば、文字の色も必然的に決まります。文字は読めなければ意味がないので、背景とよく似た色ではなく、補色になる色を選びましょう。
結婚式の招待状を仕上げる
結婚式の招待状のデザインもカラーも決まればあとは実際にどのような素材で作るかを考えます。1つだけデザインをつくれば後は印刷所に任せる、もしくはプリンターで印刷するという場合でも、指定できるのが、どんな用紙を使うかです。
(1)選ぶ用紙の素材で雰囲気が決まる!
背景の色を決めた時点で使用したい用紙の色は決まっていますが、用紙の紙質で招待状の雰囲気がぐっと変わるので、紙質までこだわってきめていきたいところです。
厚手で皺の入ったようなものや、和紙を彷彿とさせるものは当然ながら和の雰囲気を醸し出してくれます。一方でツルリとした表彰状のような紙質のものであれば、洋の雰囲気を出すでしょう。
招待状を入れる封筒や、招待状が2つ折の場合には、薄くて向こうが少し透けて見えるような用紙を重ねて使い、縁の部分が重ね着した袖口のようになるのもよいかもしれません。
このときの薄い紙の色も統一感を気にしながら選んで行きたいものです。紙質も統一感に効いてくるので、和の雰囲気をもった厚手の用紙に合わせるなら、薄い繊維の見える和紙のような用紙がよいですし、洋の雰囲気を持ったツルリとした用紙を使うのなら、それに合わせるのはやはりツルリとした淡い色の薄い用紙がよいでしょう。
(2)印刷する時のことも忘れずに
また、用紙選択では、選んだ用紙にインクを乗せた時にどうなるかもきちんと確認しておくことが必要です。当然、インクをはじいてしまって乗りがわるい用紙もありますし、反対に、にじみ過ぎてせっかくのシルエットモチーフが台無しになる場合もあります。
そうかと思えば、にじみ具合がちょうどよく、味を出す場合もあるのです。結婚式の招待状や返信ハガキのテーマにもよりますが、テーマに対する統一感を念頭に置きながら、招待状、返信用ハガキ、封筒に使う用紙を決めていきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。結婚式の招待状を簡単にデザインするための手順やコツをご紹介しました。大切なことは統一感。そしてそれを守るためのテーマ設定やモチーフづくり、そしてカラー決めになります。
モチーフは難しければ、シルエットで描くことを多用しましょう。統一感を失わないためには、モチーフとなる図案にしてもカラーにしても用紙の紙質にしても、あまりにたくさんのものを取り込まず、厳選してコレ、というものを使っていきましょう。そうすれば、絵心の有無は関係ありません。どうしても、モチーフをつくるのも無理という場合には、幾何学模様や花模様をモチーフにするという手もあります。対称なものを人は美しいと思う性質があるので、模様を選ぶ時にもそういう観点で選ぶとよいでしょう。雪の結晶や、花も対称な形を持っていますね。
どうでしょうか、結婚式の招待状や封筒、返信用ハガキをデザインできそうな気がしてきましたか?最後に最も大事なのは、やはり真心。大好きなお友達の幸せをめい一杯願うあなたの気持ちです。お友達のことを真剣に考えつくったデザインには、あなたのお友達への気持ちが自然とこもるものです。
そういう心のこもった招待状をデザインできれば、結婚式を盛り上げる小道具の1つとなってくれること、間違い無しです。大切なお友達のために、結婚式の招待状を作ってみませんか?