友人や職場の方から結婚式の招待状が届き、封を開けると「乾杯の発声をお願いします」と書いた依頼状や付箋(フセン)が添えられてたという経験がある方も多いのではないでしょうか。
結婚式では主に主賓挨拶、乾杯の発声、友人スピーチの3を新郎新婦から依頼されることがあります。
今回は、もしも出席する結婚式で何かしらスピーチをお願いされた場合の注意点やポイントをまとめていきたいと思います。
スピーチを依頼されるタイミング
それぞれの詳細説明に入る前に、まずは、そもそもいつ、どのようにスピーチを依頼されるのか?についてご紹介していきます。「主賓挨拶」「乾杯発声」「友人スピーチ」と、どのスピーチの場合にも共通する内容ですので参考にしてみてくださいね。
(1)数ヶ月前に相談されるケース
冒頭で“招待状の封を開けると乾杯発声の依頼状が付いていた”と書きましたが、実際にはほとんどの場合、招待状にスピーチの依頼状が入る前に、花嫁花婿から直接相談されることが多いです。※詳しくは<結婚式の招待状作成と返信回収、実は気持ちを整える6つのステップ>でもご紹介しておりますので、こちらもご覧ください。
招待状に依頼状が付いているのは、お願いした新郎新婦と引き受けた本人が忘れないようにする為であり、確認の意味と心得てください。また、新郎新婦から「引き受けてくださりありがとうございます」という感謝の気持ちを伝えるために付箋が同封される事もあります。
次に、いつ頃依頼をされるかということについてですが、一般的に一番多いのは2か月前〜3か月前となっています。この送付時期を基本とした場合は、それよりもさらに前に花嫁花婿から直接、結婚式の出席相談とあわせて、スピーチの相談があります。
(2)招待状の依頼状で正式に分かるケース
事前に相談がなく、招待状で初めて分かるケースもあります。これは特に主賓挨拶に多い傾向があります。
主賓挨拶は“出席するご来賓の中で一番地位の高い人”に依頼をするのが一般的とされていますので、披露宴パーティーの出席者一覧を見渡した時に、主賓席の上座に着席される方が必然的に主賓挨拶となります。
仮にそれが会社の社長や会長であったりする場合、事前に相談するアポイントをとることすら難しい場合もありますし、そのような地位の高い方は招待状を手にした段階で上座を承知されていて、主賓挨拶についても快く引き受けてくださる事がほとんどです。
このようなケースでは、事前に確認されることはなく、依頼状で初めて正式に分かるケースとなります。
もちろん、社長様や新郎新婦の常日頃の距離感次第では、結婚のご報告と同時に結婚式出席の相談と主賓挨拶を事前にお願いされる方もいます。
主賓挨拶については、一般的にはご来賓の中で一番地位の高い人にお願いしますが、会社や部署の通例として、部長職に依頼するケースや、幼少期から公私にわたって親交の深い恩師に依頼するケースもあったりしますので、この記事の読者と招待された結婚式の新郎新婦との関係性を考えた時に、経営者に当たらないからといって、挨拶を依頼される事がないとは限りません。
(3)例外のケース
元々スピーチをする予定の人が急遽欠席になった、不足のトラブルで当日、大幅に遅刻することになった…というような場合、ごく稀な例外ケースとして、、突然スピーチをお願いされる事があります。
また、3〜5か月前に招待状が届くような場合には、花嫁花婿がまだ決めかねている事もあります。友人スピーチや乾杯の発声は主賓挨拶のような一般的なルールがあるわけではありませんので、新郎新婦の意向が最大限反映されるため、未決定の場合は依頼状として通知されない場合があります。
この場合は、披露宴パーティーの進行や演出内容を最終決定する時期(通常挙式の1〜2ヶ月前)に、花嫁花婿から直接相談されます。
当日になって、急にスピーチを頼まれることは例外中の例外です。基本的には結婚式の1ヶ月以上前には自身がスピーチをするか否かは決まっていますので、十分にスピーチ内容を練る時間はあるのでご安心を♪
スピーチでもっとも注意すべき事
それでは次にスピーチをするにあたって、注意すべきことについてご紹介していきます。
(1)長すぎるスピーチはNG!
主賓挨拶、乾杯発声、友人スピーチ、どのスピーチであっても、所要時間は5分以内にすることが適切です。後ほど詳しくご説明しますが乾杯発声は3分以内の方がより適切です。
まず、主賓挨拶と乾杯の発声ですが、この2つのイベントは披露宴パーティーの開宴にあたります。特に乾杯が終わるまでは料理の提供がされず、ゲストは簡単なドリンクと軽食類にしか口をつける事しかできません。
長いスピーチはそれだけ、ゲストの方たちを待たせる事になるうえ、限られた披露宴の時間の中でのその後の進行に大きく影響を及ぼしてしまいかねません…。5分を大幅にオーバーするスピーチにならないよう注意し、その為にも事前準備をしっかりと行う事をおすすめします。
では、5分の文章量をもう少しわかりやすく数字に置き換えて解説しますと、原稿用紙1枚で1分程度の時間が必要と言われています。話すスピードにもよりますが、スピーチともなれば聞き取りやすく伝わりやすいように、ややゆっくり話す方が好ましいです。
実際には原稿用紙1枚にびっしり書くわけではないため、300文字で1分程度と考えて、5分で1500文字程度と理解してください。
最近はパソコン等のテキストアプリで下書きされる方がほとんどだと思いますので、まずはテキストアプリにスピーチ内容を下書きし、下記のような文字数カウントサイトを使って、文字数を把握してみる方法もおすすめ。
■文字数カウントサイト:http://www1.odn.ne.jp/megukuma/count.htm
(2)丸暗記かメモを用意するか
1つ前の内容と通じるところがありますが、基本的にはメモを用意する事をお勧めします。理由は、先ほど所要時間5分程度で話せる文字数は1500文字程度(原稿用紙5枚分)と書きましたが、メモを準備する事でまずはボリューム(文章量)が把握できます。
当然、3000文字等になる場合は早く話したとしてもそれなりの所要時間になる事が予想できますので、あらかじめ文章量を削る必要があるでしょう。
また、紙(メモ・カンペ)を見ながらスピーチする事は全く失礼な事でありませんので、挨拶のスタートから紙を見ながらでも全く問題ありませんし、頑張って丸暗記して、話す前からドキドキ緊張し、いざマイクを前にしたらしどろもどろで話せなくなるというような事態になるよりは、紙を見て落ち着いて話せた方がゲストからの印象は良いでしょう。
「紙を見ながらってかっこ悪い・・・」と思われる方は、スマートフォンやタブレットを手に持って話される方も最近は多い傾向にあり、特にタブレットは小さなスマートフォンよりも手帳を広げるような印象になるのでおすすめです。
(3)ノリやその場の勢いまかせにしない
この後にも触れますが、忌み言葉やふざけた内容が含まれていないかを、メモに書き出す事で整理する事もできます。人前で話す事に慣れていたり、何度か結婚式のスピーチをした経験があると、特別事前に準備しなくても話せるようなります。
しかし、その慣れが落とし穴です。事前情報が曖昧なまま、その場のノリで話すという事は、失礼な内容がつい口を滑って出てしまいやすいです。
やはり、どのような内容を話すか、文章量は多すぎはしないか、言葉遣いはお祝いの席に適切な話題か、という点を客観的にに確認する意味も込めて、メモを作成する事をお勧めします。
メモを作成し、スピーチ内容が整理できたら、その後丸暗記するかどうかを検討してみてください。
(4)「忌み言葉」に注意する
忌み言葉については<結婚式でのNGワード!言ってはいけない「忌み言葉」についてまとめ>でも解説していますので、ここでは簡単にご説明します。
忌み言葉とは、悪いイメージを連想させる言葉で、結婚式といったお祝いの席では発声してはいけないタブーなフレーズのことです。ちなみに、葬儀・葬式でもこの忌み言葉はタブーとされています。
NGフレーズは、下記のような言葉が該当します。
(A)夫婦の別離を連想させる言葉
別れる、切る、切れる、離れる、離婚、離縁、帰る、帰す、終わる、終える、破れる、破る、割る、割れる、去る、飽きる、捨てる、冷える、冷める など
(B)再婚を連想させる言葉
戻る、戻す、繰り返す、繰り返し、再び、再度、再婚、再三、二度、二回 など
(C)不幸、不吉、死を連想させる言葉
痛い、痛み、飽きる、捨てる、負ける、病む、病気、倒れる、倒産、流れる、流す、壊れる、壊す、消える、消す、降りる、滅ぶ、滅びる、枯れる、死ぬ、亡くなる など
(D)同じことを繰り返す重ね言葉
度々、くれぐれも、皆々様、かえすがえす、重々、いろいろ、またまた、なおまた、しばしば、次々、わざわざ、再三再四、たまたま、重ね重ね、いよいよ、再々 など
最近では、あまり神経質にならない傾向ではありますが、よく皆様が口にする「最後になりますが・・・」「これで私の話を終わりにします・・・」は「最後」「終わり」といった忌み言葉を含んでいます。
正しい言い方は「結びになりますが・・・」「これで私の話はおしまいです・・・」となり、現在のスピーチスタイルでは必ずしもそうする必要はなく、話の流れで適切であれば問題ありません。
むしろ重要なのは、悪いイメージを連想させる” 話題 ”の方です。
(5)「話題」に注意する
所要時間やメモ準備の有無等、スピーチで注意すべき点を挙げてきましたが、所要時間と同等に気をつけるべき点が「話題」です。
結婚式のスピーチですから花嫁花婿に関するエピソードを何かしら交えて話す事が必然的に多くなります。下ネタ、悪口、過去の交際話などの話題は言語道断、不適切です。
一言で悪口といってもいろいろありますが、以外と多いのが新郎新婦の仕事ぶりや性格を紹介する際に「それ、あまり良い印象じゃないよね・・・」と聞く側が感じてしまうような話題をスピーチする方がいます。
例えば、
「新郎は普段仕事をしているときは、ぼ〜っとしていてるのですが、新婦にデートのアプローチをして、プロポーズするという、やるときにはしっかりやる男です」
「普段の仕事着からは想像もできないぐらい、今日の新婦のドレス姿はとっても素敵です!」
このような話題は、誰かしらが必ず「新郎の仕事っぷりはダメそうだな。。。」「新婦が綺麗なのはドレスのおかげか。。。」と悪い想像を膨らませます。
スピーチをした方も、悪気があったわけではありませんが、やはり皮肉っぽい言い回しであったことは、活字にしてみるとよくわかります。
例としてあげた話題はまだ序の口で、新郎の悪い癖ばかりを紹介してみたり、新婦のおっちょこちょいさや、わがままっぷりだけを話してみたりと、それを悪口とは考えず、ありのままをエピソードとしておもしろおかしく紹介していると思っている方は、以外と多いので十分にご注意ください。
主賓挨拶の例文とポイント
ここからは、参考例も交えながらもう少し具体的な説明をしていきます。まずは主賓挨拶の文例とコツからご紹介します。
(1)スピーチの流れ
A:自己紹介
↓
B:祝福の言葉と陳謝
↓
C:着席の促し
↓
D:エピソードトーク <仕事ぶりや人柄の紹介>
↓
E:結婚後の新郎(新婦)への思い
↓
F:新婦(新郎)について触れる
↓
G:はなむけの言葉 <アドバイス、夫婦円満の秘訣、勇気づける言葉>
↓
H:結びの言葉
(2)文例
ただいま、ご紹介にあずかりました新郎の☆☆くん上司であります、●●でございます。
本日はこのおめでたい席にお招きいただきまして、厚く御礼申し上げます。
ご新郎ご新婦ならびに、ご両家の皆様方におかれましては心よりお祝い申し上げます。
諸先輩方を差し置いて誠に僭越ではございますが、ひとことお祝いの言葉をのべさせていただきます。
どうぞ、ご着席下さい。(新郎新婦、両親も立っていたら着席していただく)
新郎☆☆くんが入社されたときは・・・。
(新郎の第一印象や入社時のエピソードなどを短く話す)
そして☆☆くんは仕事に対してとても前向きで、とてもパワーのある・・・。
(新郎の仕事ぶりなどを話す)
新婦の♡♡さんのことはよく、新郎の☆☆くんからとても家庭的で優しい人と聞いており・・・。
(新婦について触れる)
私事でございますが、今年で結婚生活25年目を迎えました。ここで同じ家庭を持つものの先輩として、夫婦円満でいるアドバイスをしたいと思います・・・。(結婚生活のアドバイスや秘訣を話す)
簡単ではございますが、私からのお祝いの言葉とかえさせて頂きます。
本日は誠におめでとうございました。
(3)ポイント
文例については、一般的な主賓挨拶の例となっていますが、非常に分かりやすい流れでまとまっています。
「D:エピソードトーク」と「E:結婚後の新郎(新婦)への思い」については、セットになる事も多く、スピーチの流れ紹介では分かりやすくするために項目を分けましたが、必ずしも新郎もしくは新婦への思いといった内容を含む必要はありません。
それよりも「F:新婦(新郎)について触れる」ことの方が重要です。他方、新郎主賓であれば新婦、新婦主賓であれば新郎に対して、何かしら一言伝えると同時に「G:はなむけの言葉」へつなげていくと良いでしょう。
繰り返しになりますが、最初に“全てのスピーチで共通する注意点”で触れたように、二人の仕事ぶりや人柄を紹介するような「話題」のネタは皮肉まじりの内容にならないよう、十分注意しましょう。
主賓挨拶で所要時間が伸びてしまう一番の原因が、会社の紹介やPRが多くなることです。新郎もしくは新婦の仕事ぶりや人柄を説明する上では、そもそも勤めている会社にどういった特徴があって、どのような組織体制となっているか。そしてその会社組織の中で新郎や新婦がどのようなポジションで、どう活躍しているか。
こう順序立てて話すことは確かに正しいですが、新郎新婦の話題以外の会社のことやPRのような話題が多くなると、所要時間も当然伸びますので、会社の概要は簡潔に説明することを心がけましょう。
乾杯発声の例文とポイント
それでは次に乾杯の発声・音頭について、流れ、文例、コツを紹介します。
(1)乾杯発声の流れ
A:祝福の言葉
↓
B:自己紹介と陳謝
↓
C:二人へのメッセージ
↓
D:乾杯の音頭
(2)文例
新郎☆☆さん・新婦♡♡さん、ご両家の皆様、本日は誠におめでとうございます。
心より御祝い申し上げます。
ただいまご紹介いただきました●●でございます。
ご指名を頂戴しましたので、乾杯の音頭をとらせていただきます。
(「C:二人へのメッセージ」が入る場合、無い場合がある)
<ここからが乾杯の音頭>
それでは、新郎新婦の幸せを願うとともに、ご両家並びにご臨席の皆様方の益々のご繁栄をお祈りいたしまして、乾杯をいたしたいと存じます。カンパーイ!!
(3)ポイント
文例については、二人へのメッセージが最初の祝福の言葉のみとなっているいます。本来乾杯の発声、音頭は例文のように簡潔なものでも全く失礼ではありません。
最近では「C:二人へのメッセージ」を話す方がほとんどですが、乾杯は簡潔であれば簡潔なほど、良いスピーチになります。乾杯のスピーチで二人へのメッセージを盛りだくさんにすることが失礼なわけではありませんが、乾杯の場合は5分でも長いくらいで、理想は1〜3分程度のスピーチに抑えるべきでしょう。
もしメッセージが長くなると思った時は、事前に会場スタッフと相談しておきましょう。(実際には、会場側から乾杯発声者にこまかく確認が入ることが多いです)
その理由は、祝辞の挨拶のみですぐに乾杯へと移る場合には、乾杯の音頭をとる方がマイクの前に立つと同時に、出席しているゲストが全員起立します。
一方、メッセージが長くなるという時は、ゲストをグラス片手に立たせた状態のまま待たせるわけにはいきませんので、一通りメッセージを述べた後に、発声者から会場スタッフへ合図があるまで、ゲストは着席してスピーチを聞く方法をとります。
このように、乾杯の発声イベントを進める上では会場やゲストとの連携も必要になりますので、祝辞が一言なのか、すこし長めに話すのかは先に事前に決めておきましょう。
最後に乾杯スピーチで一番大切なことを紹介します。それは“元気”です。乾杯の後は花嫁花婿やゲストが待ち望んだ料理が振る舞われます。そして、乾杯をきっかけに、パーティーも一層の楽しい宴へと移っていきます。
そんなときに「カンパーイ」の声が小さかったり、ごもごもと聞き取りにくく暗い声では、乾杯以降の楽しい宴に水を差す事になります。
必要以上に大声を出す必要はありませんが、しっかり声を張って、明るくハッキリと発声しましょう。乾杯の発声はこれが一番大切です!
友人スピーチの例文とポイント
最後に友人スピーチの流れ、文例、コツを紹介します。
(1)乾杯発声の流れ
A:自己紹介
↓
B:祝福の言葉
↓
C:新婦(新郎)との関係説明 <出会いのきっかけ>
↓
D:エピソードトーク <思い出の出来事や人柄の紹介>
↓
E:新郎(新婦)について触れる
↓
F:はなむけと結びの言葉 <締めの言葉>
(2)文例1:新郎編
ただ今ご紹介にあずかりました新郎の友人●●です。
☆☆君♡♡さんご結婚おめでとうございます。ご両家並びにご親族の皆様には、心よりお慶び申し上げます。
本日は、お招きいただきありがとうございます。
☆☆君とは、◯◯高校で同じ陸上部に所属し、かけがえのない青春時代を共に過ごした仲であります。
一緒にいても気を使わず、何でも話せる大切な友人です。
☆☆君は、しっかり者で、人より先に進んでいく行動力があります。
のんびりしている僕は、いつもその後を追って、たくさんの刺激を受けていました。
皆さんもご存じのように、☆☆君の足の速さは、小・中学校の時から有名で、陸上部ではもちろん、部活動のない日にも一人で走っている姿をよく見かけました。
でも、「走らずにはいられない」と言うほど、陸上一筋だったので、僕は、いつも心の中で応援していました。
高校卒業後は、それぞれの道に進み、なかなか会うことができませんでしたが、3年前の夏祭りで初めて♡♡さんを紹介され、正直、こんなきれいな彼女がいることに、とても驚いたのと少々うらやましくなりました。
そして、♡♡さんのことをとても嬉しそうに話す☆☆君を見て、今度は♡♡さんに向かって走り出したんだと思い、僕も嬉しくなりました。
昔から、こうと決めたらまっすぐ目標に向かって進んでいく、堅実で実行力のある☆☆君。きっと、♡♡さんもそのようなところに惹かれ、人生のパートナーに選んだのだと思います。
☆☆君は、♡♡さんのことを「いつも穏やかに笑顔で見守ってくれて、すごく居心地がいい」と言っていました。
♡♡さんと巡り合えた☆☆君は、幸せ者です。
♡♡さんと共に、温かい家庭を築いて下さい。そして、☆☆君と♡♡さんの幸せな家庭を、僕のこれからの目標にしたいと思います。
☆☆君♡♡さん、どうぞ、末永くおしあわせに。
本日は、本当におめでとうございます。
(3)文例2:新婦編
ただ今、ご紹介いただきました、新婦♡♡さんの友人で●●と申します。
☆☆君、♡♡さん、本日はご結婚おめでとうございます。
ご両家の皆様にも心からお祝い申し上げます。
♡♡ちゃんは、4人兄妹の長女に生まれ、とてもお世話好きで気が回る人です。
小さいころから家族思いで、気が利く♡♡ちゃん、誰よりも良いお嫁さんになると思っていました。
中学時代は、♡♡ちゃんとは毎日学校の行き帰りが一緒で、本当にいろいろな話をしました。
私は、優柔不断なところがあり、「これでいいと思う?」とよく聞いて、♡♡ちゃんを頼りにしていました。
中学3年の時は、クラスも一緒になり、とても楽しかったです。
♡♡ちゃんと男子たちのボケつっこみが面白くて、毎日の帰りにも楽しみが増えました。
♡♡ちゃんが大学で一人暮らしをしている時、何度か遊びに行き、そこで☆☆さんの話も聞かせてくれました。
☆☆さんは、心が広くユーモアがあって、一緒にいると楽しい、と言っていました。でも、私と似ているところがあるようで、「これでいいと思う?」とよく聞いてくるという話には、とても笑いました。
☆☆さん、♡♡ちゃんをよろしくお願いします。
♡♡ちゃんは、いつも人のために動いてしまうので、新生活でも無理をしてしまうかもしれません。
そんな時、確認しなくていいので、一言「やすめ!」と言ってあげてください。きっと、♡♡ちゃんは、その言葉を待っていると思います。
今日は、一段ときれいな♡♡ちゃん。このような晴れ姿を見ることができて、私も幸せです。
二人で明るく笑いの絶えない家庭を作ってください。
つたない話ではございましたが、私からのお祝いの言葉とさせていただきます。
☆☆さん、♡♡ちゃんどうぞ、末永くお幸せに。
(4)ポイント
友人スピーチの流れを見てみると、話の構成や展開は主賓挨拶と大きく変わりません。しかし、主賓挨拶の目玉がはなむけの言葉だとすれば、友人スピーチはエピソードトークという事になるでしょう。
もちろん既婚者の友人スピーチであれば、結婚生活へ向けてのアドバイスや秘訣といった話題があっても良いとは思いますが、やはり友人という関係性だからこそ知っている、新郎新婦の人柄や過去の面白エピソードを紹介する方が“友人スピーチらしさ”があって良いと思います。
ただし、友人しか知らない情報を取り上げる際に、新郎新婦の汚点を暴露するような話をしたり、過去の恋愛話を持ち出したりするような事がないように十分気をつけましょう。
主賓挨拶、乾杯発声は基本的に開宴時に行われるため、まだパーティーにも固さがあります。一方友人スピーチは、宴会が始まり固さがほぐれた頃に余興の一つとして実施されるケースがほとんどですので、友人というポジションを最大限に生かして、ユーモアたっぷりのスピーチができるチャンスです。依頼されたらお断りせず、花嫁花婿のお祝いに一花添えてあげましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
主賓挨拶、乾杯発声、友人スピーチの3つをそれぞれ解説致しましたが、実際に依頼されると「どうせなら笑いを取りたいな〜」と思う方も多いと思います。男性の方は特にこう思われる方が多いように思います。
確かに笑いを取る事も重要にも思いますが、どちらかというと“固すぎる挨拶にならないこと”を意識することが重要ではないでしょうか。
「固さ」をもう少し分析すると、固さには「立ち振る舞いの固さ」と「話題の固さ」の二つがあり、
・立ち振る舞いの固さ
緊張している方は特に立ち振る舞いが硬くなります。動作からは緊張感がわからなくても、話し声で緊張感や固さははっきりとわかります。
無理に丸暗記しようとした方ほど、結果的にそれが自分にプレッシャーをかける事なり、自ら緊張を招いているように感じる事が多いです。単純に人前で話す事が苦手だということもあるとは思いますが、はやり無理に丸暗記で挑む必要はなく、メモを片手に話す方が、固さが軽減できる事は多いのではないかと思います。
・話題の固さ
ここでいう「話題の固さ」はつまらない話というわけではなく、ただただ決まり切った文章をスピーチする事を指しています。
確かにハメを外しすぎるのは厳禁です。しかし、かといってネットや本から引用したような決まり切った文章ばかりを語られても、聞く方にも気持ちが伝わりません。
スピーチする方自ら作成した部分がどこかに一文あるだけで、まったく違った印象になるので、花嫁花婿の事を思って考えた文章をどこかに含んでみてください。