結婚式の準備において花嫁のウェディングドレスより新郎衣装はどことなく二の次にされがち、な印象。
それを裏付けるかのように、花嫁衣装よりも種類もお店も少ないのが寂しいところ。
そして「ドレスより新郎の衣装はすぐ決まるでしょ!」と思って見に行ったら思いのほか悩んでしまい、なかなか決まらなかった!そんな方が実はとっても多いんです。
新郎の衣装の悩みは種類の少なさだけではありません。会場や披露宴の時間帯によって衣装を変えるべきなのかなど、踏み込んでみると以外と迷う要因が多いことに気がつきます。
実際のところはどうなんでしょうか?
今回は新郎衣装の基本を学びつつさまざまな疑問を解決しながら衣装選びのお手伝いをさせていただきたいと思います。
男性のフォーマルウェアーの基本
衣装の種類は下記の通り3つに分けられます。
お開きの時刻が午後6時(冬は午後5時)以前なら昼、以降なら夜の装いをする、とされています。
(1)正礼装
(2)準礼装
(3)略礼装
(1)正礼装
・昼・・・「モーニングコート」
「フロックコート」
・夜・・・「燕尾服」
「タキシード」
・昼・・・「モーニングコート」
基本スタイル:上着の色は黒。アイボリーやグレーまたは共生地のベスト、
グレーの縦縞のスラックスを合わせて着用します。
結婚式で父親の衣装として使用されることが多いと言えます。
モーニングコートにおいては完全なルール通りの着こなしこそ、
もっともおしゃれで品があるように見えるのです。
・昼・・・「フロックコート」
基本スタイル:黒もしくはグレーのダブルの上着に、
立衿シャツとアスコットタイを組み合わせるのが正しい着方。
落ち着いたイメージなので、どっしりと落ち着いた男性らしいイメージを演出したい方にはぴったりです。
大きな身頃で丈が長いので大きな教会での挙式や、
トレーンの長いウエディングドレスとの組み合わせが好相性です。
・夜:「燕尾服」
基本スタイル:拝絹地のピークドラペルで前のボタンはかけずに着用します。
白い蝶ネクタイを用いるため、ホワイトタイとも呼ばれています。
庶民の生活からはほど遠い存在で、最近ではその地位をタキシードに譲る感じ・・・といったところでしょうか。
さらには特別な場所・特別な場合・特別な方だけしか着用されないので、ほとんど需要ないのが現状で世界的に取り扱いが減少しています。
・夜:「タキシード」
基本スタイル:タキシードのジャケット・パンツ・立衿のシャツ・蝶ネクタイ・カマーバンドもしくはベストを着用。
こちらは別名「ブラックタイ」。夜の正礼装としてのタキシードには、黒蝶タイが必ず用いられます。
最も一般的に選ばれる定番の衣装で約8割の花婿さんがタキシードを選ばれているのだとか。
タキシードはシャツ、小物等を自由自在に組合せが可能でその着方・着こなしは無限にあります。
(2)準礼装
・昼・・・「ディレクターズスーツ」
・昼&夜・・・「ブラックスーツ」
「ファンシータキシード」
・昼・・・「ディレクターズスーツ」
出典元:www.excy.co.jp
基本スタイル:ブラックスーツに、ストライプド・パンツやベストを合わせます。
フォーマルスーツよりワンランク上の 慶事用スーツに位置づけられています。
ディレクターズスーツのジャケットはダブルよりもシングルの方が、
格段にスマートな印象を与えてくれますよ。
出典元:www.excy.co.jp
基本スタイル:黒ジャケットに共布のスラックスを合わせます。
日本だけで通用する準礼装(セミフォーマル)で、
海外では礼服ではなく単なる黒のビジネススーツとしてしか見られないので海外挙式をする場合には注意が必要です。
・昼&夜・・・「ファンシータキシード」
出典元:atmens.com
基本スタイル:ジャケットの色や形状に関わらず、
黒のズボンを合わせるのが基本ですが、最近では写真のように上下同色のものも増えています。
さらにファンシータキシードは日本独自のスタイル。
色はカラフルで光沢のあるものなど、色彩や素材、デザインに多様なバリエーションがあるのが特徴です。
(3)略礼装
・昼&夜・・・「ダークスーツ」
・昼&夜・・・「ダークスーツ」
基本スタイル:ネイビーやグレーの無地のダークスーツが基本となっています。
新郎が着用する場合はアスコットタイを活用すると主役らしい服装に。
またカラーシャツも、新婦のドレスやブーケと色を合わせれば統一感のある演出が可能です。
最近人気のカジュアルレストラン等の式ではダークスーツを着用することが多くなっています。
披露宴の時間によって衣装を選ばなければいけないのか?
(1)結婚式にふさわしい新郎の衣装は「正礼装」もしくは「準礼装」
新郎の衣装はタキシードが基本となっていますが、オシャレの幅を広げたり、
花嫁の衣装と合わせて、ディレクターズスーツ、ブラックスーツ、ファンシータキシードなども素敵ですね。
そして本来の正礼装は黒になりますが、最近ではより柔軟で自由になり、様々な色が用いられています。
(2)新郎の衣装は披露宴の時間によって決めるべき?
結局のところ、迎賓館や宮中晩餐会にお招きされない限り、細かいことは気にしなくてOK!
最近では昼の披露宴でも、タキシードを着用されてる方は大変多いんですよ。
おしゃれを楽しみたいなら、こまかな決めごとが多い正礼装よりも、自由にアレンジできる準礼装をおすすめします!
何より大切なのは、花嫁やパーティーの雰囲気とのバランス
結婚式のスタイルもずいぶんと自由になった時代です。
格式よりも、会場の雰囲気に合わせて選んだり新婦と並んだ時にバランスの良いコーディネートを心がけるのがいいのではないかと思います。
まとめ
結婚式の準備をするにあたって沢山の情報が簡単に入る便利な時代。
ちょっと頭でっかちになりすぎてしまったり、いろんな情報に気持ちを左右されて不安になることも多いでしょう。
何より大切なのは「あなたらしさ」のある結婚式にすること。
それが何よりも衣装に現れると思いますし、ゲストの皆さんもそれを楽しみにしているはずです。
お二人らしさのある衣装、楽しみながら見つけて下さいね。