花嫁の持つウエディングブーケは、男性がプロポーズする際に野に咲く花を摘んで花束にして持っていったことが由来しているそう。そんな花嫁の象徴とも言えるブーケに憧れを抱く女性も少なくないですよね。今回はブーケにおすすめの花を、季節ごとにご紹介します。ドレスや会場の雰囲気に合わせて検討してみてくださいね。
春におすすめしたいブーケ
春はたくさんの植物が花開く季節ですから、ブーケにする花も選択肢が豊富で様々なアレンジが可能です。最近は、バラなど年中流通している花も多くありますが、まずは春ならではの季節感をより感じさせるものを中心にご紹介します。
(1)桜
まだ少し肌寒いくらいの春先。この時期ならではの花といえば桜ですね。ブーケにするイメージがあまりないかもしれませんが、だからこそ粋な仕上がりになるのでおすすめ。
かわいらしい花の部分だけをたくさんあしらってももちろん素敵ですし、枝葉をバランスよく残すと、より和婚に調和する見栄えのクールなブーケになります。和装なら、思い切って手毬風のブーケにしてみるのもお洒落!ボール状のコロンとしたブーケは形だけでもとっても可愛いし、日本を代表する花である桜がとっても似合います。
沢尻エリカさんが白無垢に洋髪で大胆にユリの花をあしらったコーディネイトをきっかけに、和装に洋の要素を取り入れるモダンなスタイルを見かける機会が増えました。また逆にドレスとタキシードに和の花を添えてみるのもおすすめ。桜は、ブートニアにしてもきっと目を引くこと間違いなしですよ。
(2)チューリップ
春ならではのブーケで、おすすめなのがチューリップ。こちらも咲いている期間が短く、限定されるお花ですね。他の花と組み合わせれば、ボリュームが出やすいのでとっても豪華なブーケになりそう。
でも特におすすめしたいのは、あえてチューリップを超主役級に最大限に生かして使用し、ほんの少しそれを引き立てる小花や緑で仕上げたブーケ。色はできるだけ限定したほうが、より上品な雰囲気になります。でもその存在感は、下手な装飾よりも一際輝く贅沢なアクセサリーになってくれるから、シンプルなウェディングドレスには、もってこいです。
(3)ビバーナム
春は新緑の季節でもありますね。本格的に気温も上がってきて、あたたかい日も多くなるころには、ガーデンウエディングで挙式するカップルも多くみられます。色とりどりの花を使って、賑やかなブーケを用意するのもひとつですが、思い切って鮮やかなグリーンを主役にしたナチュラルなブーケで、より一層その雰囲気を引き立てるのはいかがでしょうか?
おすすめの花はビバーナムのつぼみ。別名スノーボールとも言われるとおり、開花が進むと真っ白な花がボール状に咲くのですが、つぼみから咲き始めのうちは、優しい若草色がとってもきれい。グリーンのグラデーションを楽しむブーケなんてセンスが光ります!
夏におすすめしたいブーケ
夏はビタミンカラーの元気な印象の強い花が、より豊富なシーズンです。原色を掛け合わせたブーケもオシャレですし、挿し色に使ってももちろん素敵ですよね。
(1)シャクヤク
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と昔から言われてきましたが、そんな美人の象徴の花のひとつであるシャクヤクは、初夏に八重の豪華な大輪を咲かせます。ボリュームたっぷりの華やかさで豪華なブーケに仕上がりますし、色も豊富です。白や淡いピンクならふわふわのとってもラブリーなブーケ、真っ赤なシャクヤクや、ブルー、ラズベリーピンクなどビビットカラーを生かして、凛としたブーケにするのもおすすめです。
(2)ひまわり
夏の花といえば、ひまわり。男女問わずファンの多い花ですし、「私はあなただけを見つめる」「愛慕」という花言葉もウエディングブーケにはぴったり!その強い生命力を感じさせる鮮やかな黄色と大輪を存分に生かすなら、オレンジ色のバラやガーベラにグリーンも足してキャスケードブーケするのがおすすめ。南国風でちょっぴりワイルドなブーケになって、きっと注目の的ですよ!もちろん、ひまわりだけのシンプルなブーケも素敵ですし、白い花と掛け合わせても、ウエディングらしさが引き立ちちます。主張の強い色同士、例えば黄色の反対色であるパープルと合わせてもオシャレ。ブーケだけでなく花冠をつくったり、高砂や各テーブルの装花など、ひまわりいっぱいの結婚式にしても夏らしくて素敵ですね!
(3)カーネーション、HBスターチス
真夏の暑さは、花にもこたえるもの。そんな暑さにも強く、持ちのいい花でブーケにおすすめの花をご紹介します。まずはカーネーション。年中流通しており、さまざまな色があるので万能です。ブーケにするにも重宝されやすい花ですね。夏の暑さにもだれることがないので、この時期には強い味方!レースをふんだんに折り重ねたような可憐な花びらは、ラウンドブーケにしてぎゅっと集めるようにアレンジすると、とってもキュートです。
そしてもうひとつ、この季節におすすめしたいのがHBスターチス。ドライフラワーにすることも多い夏向きの花で、ブーケにボリュームを出すのにも使いやすいのでおすすめです。カーネーションと合わせても雰囲気はぴったりですよ。
秋におすすめしたいブーケ
少しずつ気温が下がりはじめる秋。冬が近づくにつれ、日が短くなり空気も徐々に澄んでいくこの季節は、ナイトウエディングもぐっとムードが高まりそうですね。シックな秋のイメージに合うブーケをご紹介します。
(1)ダリア
ダリアも結婚式では人気の花のひとつです。その幾何学的に並んだ花びらの大輪は、一輪でも十分に存在感と強いインパクトがあり、とても印象的。サイズ、カラーバリエーションも実に様々で、主役はもちろん脇役にしてもその華々しさが際立つ花です。菊の一種ですから、もちろん和装に合わせるにも相応しく、クラシックにもモダンにもアレンジしやすいため、おすすめです。まん丸のフォルムをそのまま活かして、ボールブーケにしてもさまになりますよ。
(2)カトレア、コスモス
上品で繊細な白のレースを思わせる花びらの奥に、ほんのりとレモン色を覗かせるカトレアのブーケは、まるでふわふわと揺れる羽のようでもあり、ベールをかけた花嫁のしおらしさにも似ています。ピンクや、黄色、紫などもありますが、ウエディングブーケとしておすすめしたいのは、ずばりそんな白のカトレア。花びらの細やかでやわらかいラインは女心をグッと掴んでくれること間違いなし。キャスケードブーケにしても、枝垂れる様子がとても美しく仕上がりますよ。
秋らしさをより意識するなら、“秋の桜”コスモスも外せません。気取らず、どちらかというと少女のような少しあどけない表情のブーケは、コスモスならでは。代表的な花言葉は「乙女の真心」「調和」。そのいじらしい想いをコスモスに重ねてみては?
(3)ペッパーベリー、林檎の実
秋は実りの季節ですから、花だけにこだわらずペッパーベリーや林檎の実を使ってみるのもおしゃれ!小ぶりの青林檎の実を、グリーンと一緒に挿し込んでもキュートですし、赤く色づき始めた林檎をブーケの主役にする手もありますよ。
ペッパーベリーは、きれいなピンク色の小さな実がすずなりになった様子がとっても可愛らしく、ブーケに小花とは一味違うアクセントを与えてくれます。ドライフラワーとして流通しているものも多く、アンティークっぽい雰囲気を出したいのなら、ぜひ使ってみてくださいね。
冬におすすめしたいブーケ
冬のウエディングブーケなら、冬らしい透明感を演出してシルバーリーフを使ってみたり、モノトーンでまとめてみたりすると洗練された雰囲気に。季節感を味方に、ブーケ選びを楽しみましょう。
(1)ポインセチア
クリスマスシーズンなら、ポインセチアを使ったブーケがおすすめ。真紅のベルベットを思わせる大振りの葉が、ブーケに温かみを添えてくれます。葉と言えど、それが花のようにも見えるポインセチアですから、もちろんブーケのメインにしてもOK。同じ真紅のバラなども合わせて、クリスマスオーラたっぷりのゴージャスなブーケに仕上げてみてはいかがでしょうか。
(2)ラナンキュラス
薄い花びらが幾重にも重なったラナンキュラスのブーケは、とても可憐。一足早く春の訪れを感じさせるような柔らかなピンクや黄色は、これぞウエディングブーケというような華やかな佇まいで、見るものの気持ちまで華やぐこと必至!
挙式スタイルを人前式にして、オリジナルのセレモニーをするカップルも増えていますが、1輪1輪が扱いやすいラナンキュラスなら、ゲストみんなで花を持ち寄ってブーケをつくりあげる演出にも使いやすいですね。
(3)スイセン
最後ご紹介する冬のブーケにおすすめの花は、スイセン。その別名は雪中花。白や、鮮やかで元気なイエローが代表的な春を告げる花です。すらっと伸びた花茎を活かして、ナチュラルなクラッチブーケにするのがおすすめ。着物の柄に選ばれることも多い花ですから、もちろん和婚にも。他の花と掛け合わせても、スイセンの星型の花はちょっとしたアクセントになってとっても可愛らしいですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?季節ごとに分けて、おすすめのブーケを紹介してきましたが、最近は年中流通している花も少なくありません。花のシーズンにこだわり過ぎずとも、どんなブーケでもある程度は実現が可能になってきていまね。
それでも、選ぶ花やアレンジの仕方によって100人100通りの仕上がりになり、オリジナリティを演出しやすいのがブーケですから、ぜひ存分に楽しんで検討してみてください。こだわりのブーケができたら、そのままプリザーブドフラワーにしてもらえるサービスもあるので、結婚式当日の輝きのままに保存して素敵な思い出にしてみては?