今結婚式ではエンドロール(とくに撮って出しエンドロール)を流すのが当たり前。弊社も数ある商品の中で撮って出しエンドロールがとくに人気です。
エンドロールってなんのために流すのでしょうか?そもそも、エンドロールっていつから普及し始めたのでしょうか?
少なくともうちの両親の時代には無かったということは分かりますが、具体的にはどれくらい前からやっているものなのでしょうか。
今回はエンドロールそのものについてのお話とともに、撮って出しエンドロールの舞台裏をお話していきたいと思います。
今までお客様と話してきたことから見えてきた、エンドロールでやりたいことや流す意味についてお話していきたいと思います。
そもそも何のためにエンドロールを流すのか?
結婚式のエンドロールとは、結婚式を一つの「作品」と見立てて、ゲスト様、親族の方、プランナー、その他にも結婚式を手伝ってくれた方などの名前を映画のエンドロールのように流す映像演出のことです。
物によってはゲスト様一人ひとりに感謝のメッセージを添えたりします。
では当日までに作成するエンドロールと撮って出しエンドロールの目的の違いはどのようなところなのでしょうか。
・当日までに作成するエンドロール
これまでの自分たちの歩みを写真を流したり、今後二人で頑張っていくことの意思表示をする。そして、当日来てくれたゲスト様に感謝の気持ちを伝えることができる。
・撮って出しエンドロール
自分たちの一生に一度の晴れ舞台を綺麗な映像、好きな音楽とともに残すことができる。
披露宴から参加の方たちに挙式の様子も楽しんでもらうことができ、当日の様子をみるものなので、ゲストの方たちも自分が映ることで最後の最後まで楽しむことができる。
結婚式後や二次会で、記録ビデオは長くて見る気はしないけど、エンドロールであればすぐに当日の様子を楽しめる。来てくれたゲストの方たちへのサプライズとして使うことができる。
こうやって見ていくと、当日の撮って出しエンドロールでは少し意味合いが違ってくるのかもしれませんね。
近年では、当日までに作成するエンドロールを利用するカップルが圧倒的に少なくなってしまいましたが、当日来てくれたゲストに感謝の気持ちを伝えたいというところに関しては共通のようです。
撮って出しエンドロールはいつ頃から普及し始めたのか
撮って出しエンドロールのことについて調べても、実際にいつから普及し始めたのかは具体的には分かりませんでしたが、大体7、8年前あたりから徐々に始まったようです。
そもそも当日にその日撮った映像をエンドロールにしようだなんて、本当にとんでもないことを考えたものだと思います(笑)
当時の最先端の機材がないと出来なかったでしょうから、最初はかなり大変だったことでしょう。
ちなみに、撮って出しエンドロールを作成するために最低限用意しなければいけないものはコチラです。
PC
ビデオカメラ(最近であればカメラでもOK)
メディア(SDカードやテープなど)
バッテリー(PC、ビデオカメラ共に必要です)
メディアの取り込み機
上記のものが必須になってきます。
最近では特に普段から結婚式に携わっているわけではない方でも映像の編集作業をやっていたりしますから、本当にすごい時代になったものだと思います。
撮って出しエンドロールって実はけっこう大変!
それでは撮って出しのエンドロールについて少し詳しくお話していきますね。
私たちは、現在撮って出しエンドロールは主にSDカードを使用してパソコンに取り込み、編集しています。きっとどの業者さまもそれが主流であると思います。
ただ撮って出しエンドロールが普及し始めた最初の頃はテープ記録の機材が主流だったよう。当日の映像を取り込むには撮った映像を等速(撮影がなされたままの状態)で一度見なければいけなかったらしく、取り込むだけでかなりの時間を要していたようです。
因みに弊社スタッフの中にもそのテープ取り込みをしてエンドロールを作成したスタッフがおりますが、やはり読み込みが遅くかなりやきもきしたそうです。
現在は時代は変わり、先程も言った通りSDカードでの取り込みです。
パソコン自体のスペックも上がっているので、当時に比べたら本当に早くなりました。
また、こういった機材が一般の方でも手軽に手に入れられるようになったのですから、
本当にハイテクな時代がやってきたんだなと実感せざるを得ません。
撮って出しエンドロールの編集にかかる時間
良い撮って出しエンドロールを作る為には下準備が必要
どんな撮り方をするかは業者ごとに基本的なルールがありますが、結婚式はナマモノだと思っています。
どの瞬間に新婦がいい笑顔をするか、どのゲストが涙を流すか、はたまたどんなハプニングが待ち受けているかということは誰にも分からないからです。
ですので、私達は入念に下準備をして当日を迎えます。
まず下地となる曲の、どの部分からどのシーンが入って、このシーンには大体何カット必要だから、大体これくらい撮ってきてもらえば大丈夫…といった風に、曲自体に大まかな構成をつけていきます。
その構成があった上で当日を迎えることができるのです。
…が、実際にとれたものを見ると「こんないい表情ばっかりだとどのゲストを使っていいかわからないよ!」ということになったり、
逆に思っていたよりも素材が少なく「この少ない素材でどうやってうまく作ろうか」という場合もあります。笑
さらには、実際にもっと良い素材が撮れると思っていたイベントが案外短かったり、予定していた演出が急遽中止になったり。それでもその瞬間のフィーリングや、当日の雰囲気、表情やカットの長さなどを一瞬で見極め、曲に合わせて編集します。それでやっと撮って出しのエンドロールというものが完成するんです。
…こうやって書くととてもかっこよく感じますね。笑
撮って出しエンドロールは慣れも必要
ただ実際、私も始める前は時は本当になんてとんでもないことをやってのけるんだろうと思っていました。
本当にこんな短時間でメイクから始まり、披露宴の再入場までを編集するなんてとてもじゃないけれど出来ない…そう思いました。
しかし慣れてくればどのクリップが必要で、どこをどう使うかみたいなものが見えてくるようになるので、そう難しい作業ではなくなってきました(勿論緊張感はいつもあります)。
なんて言ってみましたがこれでも色々と端折って書いています。
もしご自分で「友人の結婚式の撮って出しエンドロールを作るぞー!」と意気込んでいる方がいらっしゃいましたら、覚悟して挑んでください。笑
本当に良い物をつくろうと思ったら何度も練習して、イメージを固めて行かないとなかなか厳しいですから。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
最初は私も焦るわ緊張するわで、現場はとても怖いものでしたが、慣れればとても楽しいものです。そしてエンドロールを流す瞬間はいつも鳥肌が立ちます。大勢の人が笑い、涙を流しながら自分の作った作品を見ているのですから。その瞬間が一番この仕事をしていて良かったなと思う瞬間です。
このように毎回緊張感をもちながら作らせていただく撮って出しエンドロール。終わったあとにいただく感謝のメッセージは本当に本当に嬉しいものです。