結婚式で上映されるムービー。どうせならゲストに「もう1度観たい!」と思ってもらえるようなクオリティの高いものが理想です。映像制作には、素材、編集技術に加え、曲選びも重要な要素。曲ひとつで映像の印象が劇的に変わります。
そこで、ここでは観る側の心をわしづかみにし、深く印象に残るような結婚式ムービーを作るためのおすすめ曲をご紹介します。
また、結婚式で最高のムービー演出をするためにこれは残念!結婚式のムービー演出でやってしまいがちな6つのコトも参考にしてみてくださいね。
「新郎・新婦の生い立ち紹介」ムービーのおすすめ曲6選
披露宴や2次会で余興の一環として上演される結婚式ムービー。
一般的な構成は、以下のようになっています。
1)新郎の生い立ち紹介
2)新婦の生い立ち紹介
3)ふたりの馴れ初め
曲調によって新郎・新婦の人柄や与える印象が変わってくるので、映像内容を先に決めるか、曲を先に決めて映像を合わせるかも重要なポイントです。
・新郎の生い立ち紹介には、爽やかな青年らしい曲を
(1)Ben E. King『Stand By Me』
「君がそばにいてくれたら夜の闇も怖くないし、空が堕ちてきても泣いたりしない」という男性の恋愛歌。多くのカバーが出ています。
(2)MONKEY MAJIK『空はまるで』
日本語と英語が交互に交じり合うさわやかなサウンド。がっつりと歌声を聴かせるというよりは、バンドサウンドを楽しむ要素が大きく、映像を邪魔しません。
(3)スキマスイッチ『全力少年』
「積み上げたものぶっ壊して 身につけたもの取っ払って」と、この手で未来を切り開く人生応援ソング。比較的テンポが速いので、元気よくポンポンと見せたい時におすすめです。
・新婦の生い立ち紹介には、女性的な明るい曲を
(4)荒井由実『やさしさに包まれたなら』
映画「魔女の宅急便」でおなじみのこの曲。テンポが良く、かつやさしいメロディで非常に女性的な名曲。カバーも多く出ています。
(5)Superfly『愛をこめて花束を』
「巡り巡る時を超え、いつもあなたの所へとこの心、舞い戻っていく」……。やさしく語りかけるようなAメロ、目の前が大きく開けるような心揺さぶるサビが感動的です。
(6)May J. – So Beautiful
カネボウ化粧品「コフレドール」CMソング。アップテンポな女性の応援歌で、元気、明るい、頑張り屋、といった新婦にぴったりです。
「ふたりの馴れ初め」ムービーのおすすめ曲6選
新郎・新婦の生い立ち紹介の次は、ふたりの馴れ初め、ここに至るまでの軌跡の紹介です。
ふたりが出会い、この晴れの日に至ったこと、これからの未来へ向けて今まさに羽ばたこうとしていることを表現する、前向きな楽曲がおすすめです。
・馴れ初め紹介には、未来への希望に満ちた曲を
(1)ケツメイシ『君とつくる未来』
早過ぎないテンポで日常の「ありがとう」と「未来」を語るわかりやすい言葉。年配の方にも歌詞が頭に入りやすい一曲です。
(2)Bank Band『糸』
中島みゆきの名曲のカバー。「縦の糸はあなた、横の糸はわたし」と、糸が巡りあい、ひとつの布を織り成す様を人生に見立てて語ります。
(3)絢香×コブクロ『WINDING ROAD』
勢いよくサビから入り、男女の重なる心地好い歌声がトンと胸をつくような一曲。キーワードは「曲がりくねった道の先に待っている幾つもの小さな光」。紆余曲折を経てついに光を目の前にした新郎新婦にぴったりです。
(4)福山雅治『家族になろうよ』
結婚とは家族になること。「しあわせになろうよ」と、非常にわかりやすいメッセージで、妻、夫になること、そして母、父になるという希望を語る曲です。
(5)ヒルクライム 『春夏秋冬』
その名の通り、春も夏も秋も冬も、あなたといたい、という歌。サビはじわりと胸に迫るメロディです。
(6)コブクロ『永遠にともに』
結婚式で根強い人気。独身の人は「結婚ていいな」と憧れ、既婚の人は別の意味で「結婚ていいな」と噛み締められるような歌です。
オープニング/エンドロールムービーのおすすめ曲7選
結婚式で流れるビデオは、ほかにオープニング、エンドロールと呼ばれるものがあります。
オープニングは、披露宴や二次会で新郎新婦入場前に上映されるビデオ。エンドロールは、当日の式の様子や、花嫁の準備風景などをメイキング風にまとめたもの、或いはそれに加えて新郎新婦退場後にひとりひとりゲストの名前を紹介するビデオです。
・オープニングには、これから始まる「宴」の期待が膨らむような曲を
(1)ウルフルズ『バンザイ 好きでよかった』
この人を好きでよかった、と言うことを「バンザイ!」と言える男が果たして世の中にどれだけいるでしょう。トータス松本の声、言葉が、直球で飛び込んでくる名曲。
(2)Nickelback『Never Gonna Be Alone』
カナダ発人気バンドのソフトロック。実際のPVも結婚式が舞台です。ガツンとしたバンドサウンドが好みな方に。
(3)Bruno Mars『Just The Way You Are』
初アルバムに収録のこの曲で一気に世界中にその名を知らしめたブルーノ・マーズ。「君はありのままで、何より誰より素敵だ」と歌っています。ズンズンと期待が膨らむようなサウンドで、オープニングにもエンディングにも使えそうです。
・エンドロールには、その日を印象づける曲を
(4)Coldplay 『A Sky Full of Stars』
「’Cause you’re a sky, ‘cause you’re a sky full of stars(君は空のよう、満点の星空のよう)」と綴るこの歌は、最後の締めにぴったりくるような明るく爽やかな曲。
(5)Justin Timberlake『Mirrors』
相手が鏡に映った自分、と表現した曲。ミッドテンポのバラードで、約8分と非常に長いので、部分的に使っても良いでしょう。
(6)Bruno Mars『Marry you』
ブルーノ・マーズの結婚定番ソング。前述した『Just The Way You Are』よりもアップテンポで、「君と結婚したいんだ!」とノリノリで爽やかに歌う一曲。場を明るく締めたいならこれです。
(7)Christina Perri『A Thousand Years』
「あなたを1000年愛してきたし、この先も1000年愛し続けるわ」というバラード。
じわりと心動かすようなサウンドで胸に温かい余韻を残します。
家族・友情を歌う曲を使いたい!おすすめ曲6選
例えば「両親への手紙」の代わりに、結婚式のムービーに家族へのメッセージを込めたり、友人への思いを映像で伝えたい場合は、自分の思いを代弁するような素敵な言葉が詰まった歌を選んでください。
・家族へ「ありがとう」の歌
(1)AI『ママへ』
「生んでくれて感謝してるよ」と母親へのストレートな思いを明るいテンポで歌っています。
(2)Boyz II Men『A Song For Mama』
日本語の直接的な歌詞が少々照れくさいなら、英語の曲はいかがでしょう。こちらは「母親へ捧ぐ歌」の男性版。しっとりしたR&Bサウンドが心に染みます。
(3)一青窈『アリガ十々』
「隠し事があるのです」「ママの方が実のとこちょびっとばかしと好きなのデス」と始まるこの歌は、それでいて「パパ」への限りなく深い愛情が込められた歌。お父さん必涙です。
(4)Sister Sledge『We Are Family 』
元は1979年のR&B。終始明るいコーラスなので、「お涙頂戴」には向いていませんが、逆に明るく陽気に「これからもよろしく!」という内容で作るならおすすめです。
・友人へ「ありがとう」の歌
(5)FUNKY MONKEY BABYS『ありがとう』
卒業がテーマの歌ですが、長い時間を共に過ごした家族、そして友人への感謝という形で使うこともできそうです。
(6)西野カナ『Best Friend』
大好きな友達への思いのたけを綴った一曲。エンドロールで友人紹介に使っても良いですね。
世代を問わず心に染みる。永遠の名曲6選
生まれる前に出された曲のはずなのに、何故かよく知っている。好きなアーティストがカバーして大好きになった。そんな、世代を超えて愛され続けている名曲は、結婚式でも大人気です。
・永遠の名曲―洋楽編
(1)Bette Midler「The Rose」
1980年に発表されたこの曲は、非常に多くのミュージシャンがカバーしています。2015年のTBS系金曜ドラマ、「アルジャーノンに花束を」の主題歌にもなったため、ここから知ったという人も多いのではないでしょうか。愛を花にたとえ、厳冬を耐え春に蕾を開く花の強さに人生の活路を見出そうとする大変美しい歌です。
(2)Elton John『Your Song』
1970年に出された永遠の定番ラブソング。「I hope you don’t mind, that I put down in words. How wonderful life is while you in the world.(こうして言葉にすることを気にしないでほしい。君がそこにいるだけで、世界はなんて素晴らしいんだ)」という率直な歌詞が胸に響きます。
(3)The Beatles『All You Need Is Love 』
「君に必要なのは愛!」と言い切るビートルズのこの名曲は、例えば子供時代の写真など、ちょっとレトロなイメージと合わせて使ってみてはいかがでしょう。
・永遠の名曲―邦楽編
(4)DREAMS COME TRUE『未来予想図II 』
歌詞は一部少々古くさい感じがするも、ふたりが胸に抱く未来への希望が胸をじわりと熱くします。
(5)SMAP『世界にひとつだけの花』
これも結婚式でまだまだ人気。槇原敬之の歌詞は、抽象的な心の動きですら手に取るようにわかりやすく、誰もがどこかで共感できます。
(6)安室奈美恵『Can You Celebrate?』
結婚式の定番として絶対の地位を誇るこの曲。80年代生まれなら、現役で聴いてしっかり耳に残っているのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
結婚式ムービーで使うおすすめ曲がどのサイトで見ても似通っているのは、やはりそれだけ場と世代にしっくりくるからでしょう。
大好きだからと言って、失恋ソングや亡き恋人を歌うもの、政治的なメッセージが強いものは残念ながら結婚式には向きません。また、洋楽チョイスでありがちな失敗は、かなり過激でセクシーな歌詞であることに気づかず、ノリだけで選んでしまうというもの。
それが何を表現した歌なのかよく吟味した上で、納得いく一曲を選んでください。
ここで紹介した曲をインストルメントで使うという手も大いにありです。
結婚式ムービーで使う曲はあくまで「BGM」。曲を聴かせるためのPVではなく、新郎新婦をはじめとする映像主体の素敵な作品となりますように。