「結婚してください!(パカッ!キラッ!)」と言ったプロポーズは現代の日本で実際に行われているのか疑問を感じている梶原です。
この記事にたどり着いたということはそれを実行しようと考えている、もしくは結婚が決まったので二人で指輪を探しに行く前に知識をつけておきたいといったカップルではないかと想像します。婚約指輪は二人の結婚の証となるものであり、実はとても奥が深いもの。後々後悔することがないよう、また納得したものが購入できるよう、お店に行く前に下調べも必要です。ぜひ参考にしてみてくださいね!
婚約指輪について知っておくべき5つのポイント
(1)婚約指輪の意味って?
簡単に言えば、二人の婚約を形にしたもの。別名「エンゲージリング」とも言われます。
通常男性が「あなたと家族になりたい」、「永遠に愛していきます」などという気持ち込めて女性に贈るものです。
「婚約」というものに法的なルールはありません。
しかし口約束だけでなくしっかりその約束を形にするということが信頼の現れとなるのではないでしょうか。
(2)婚約指輪って必要?
最近では婚約指輪を持たない方、時計など別のものを婚約の証として購入される方もいますし、価値観などによって必要性を感じない方もいらっしゃると思います。
また、日常では身につけることが少ないというイメージから購入せず、その代わりに結婚指輪(マリッジリング)にその予算をあててより良いものを買うという合理的に考える人が増えてきているのも事実。
しかし、婚約指輪が欲しい女性もそうでない女性も共通して欲しいものは「プロポーズ」。実際、「プロポーズがあった」女性の方が夫婦の満足度が高いのです。
プロポーズは「あなたを大切にします」という“意思表示”をするものであり、長い結婚生活に何らかの影響があると言えそうですね。
(3)渡し方(もらい方)はさまざま
婚約指輪と共にプロポーズされたい!
婚約指輪は一緒に買いに行って好きなものを選びたい!
彼女がどちらを望んでいるか結婚を決めた男性ならわかるはず・・・
なんて・・・実際は結婚を決めてから(プロポーズをしてから)二人で探しに行く、というカップルが圧倒的に多いんです。
婚約指輪を選んでいる時間は間違いなく特別で幸せな時間。
先に述べたように、婚約指輪は二人の結婚する意思を形にしたもの。結納や両家の顔合わせを兼ねた食事会に合わせて準備をするのがベストかもしれませんね。
(4)ダイヤモンドが主流!やっぱりお給料3ヶ月分!?
ブライダル総研の調査によると婚約指輪を購入した95.8%の人がダイヤの指輪を選択。さらに平均的なダイヤの大きさは「0.2ct~0.3ct未満」という調査結果も出ているのです。
同じく購入平均価格は33.3万円。婚約指輪はお給料3ヶ月分、なんて言われた時代もありましたが今は1.1ヶ月分!?
また、結婚式後にも身につけたいという女性も増えているため「気に入ったデザイン」で選んでいる方も多くなっています。
婚約指輪が欲しい女性も合理的な考えのもと、購入しているんですね。
(5)誕生石を使うのも素敵
誕生石とは1月から12月までの各月にちなむ宝石のこと。自分の生まれた月の誕生石を身につけるとなんらかのご加護があると言われ、お守りとしてリングの裏やアクセントに使う方もいます。是非参考にしてみてください。
1月 | ガーネット | 真実・忠実 | 7月 | ルビー | 愛情・仁愛・威厳 |
2月 | アメジスト | 心の平和・誠実 | 8月 | ペリドット | 夫婦の幸福・和合 |
3月 | アクアマリン | 勇敢・聡明 | 9月 | サファイヤ | 高貴・慈愛・誠実 |
4月 | ダイヤモンド | 清純無垢 | 10月 | オパール | 希望・清純無垢 |
5月 | エメラルド | 幸福・幸運 | 11月 | トパーズ | 友情・希望 |
6月 | パール | 健康・長寿・富 | 12月 | トルコ石 | 成功 |
抑えておくべき婚約指輪5つの基礎知識
婚約指輪って実は奥が深いもの。
ダイヤのランクから指輪の形や素材、石の埋め込み方などお店に行く前にこの5つを抑えておけば、運命のリングに必ず出会えるはずです。
(1)ダイヤモンドの4Cとは?
ダイヤモンドの品質を表す記号が4Cであり、ダイヤの価格を決定する目安なります。
以下の4つの品質基準で鑑定され、それぞれの頭文字をとって「4C」と呼ばれています。
Cut(カット) |
研磨(形状)のことで、どれだけ正確に磨かれているかを表す。石はカットすることで透過した光が反射し合い輝きを得る。Excellentを最高とした5段階に分けられている。 |
Color(カラー) |
ダイヤモンドの色味のこと。完全無色のDカラーを最高に、Zに近づくほど黄味や茶色味を帯びグレードが下がってくる。 |
Clarity(クラリティ) |
ダイヤモンドの透明度のこと。傷やインクルージョンと呼ばれる不純物の程度を表す。それがなく透明なもの(FL)ほど価値は高い。 |
Carat(カラット) |
大きさではなく重さを表す単位のこと。「ct」と表記され1ctは0.2gと決められている。表面積と深さのバランスで見た目の印象が変わる。 |
(2)婚約指輪の代表的なデザイン
婚約指輪といってもデザインは様々。永く愛せるデザインはどれか、彼女の好みのデザインはどれか、石の並び方で価格や印象も大きく変わってきます。
【スリーストーン】
海外では定番となっているスタイルで石が3つついたデザイン。
人生の節目を飾るエンゲージリングとしてふさわしく、3つのダイヤモンドは「過去・現在・未来」を意味しています。
【ソリティア】
リングの真ん中に石を一粒だけ配したデザイン。
ジュエリーショップなどではソリーティール(フランス語)などとも呼ばれます。
きっと目にしたことがあるソリティアの立て爪タイプ。これはエンゲージリングの定番でもあり時代や世代を問わず根強い人気があります。
【メレ】
0.02ct前後の小粒なダイヤモンドのことをメレと呼びます。メインの石を引き立てる飾りとしてこのメレを配したデザインは華やかさをプラスしてくれます。
メレにカラーダイヤをあしらうのも素敵ですね。
【パヴェ】
パヴェとは「石畳」を意味し、その名の通りメレダイヤを隙間なく敷き詰めたデザイン。
メレのみのタイプの他に中央に石を配したデザインもあり、ラグジュアリー感を求める花嫁に好まれています。
【マイクロパヴェ】
直径1mmにも満たないダイヤモンドを、顕微鏡などを使用して隙間なく敷き詰めたデザイン。通常のパヴェよりもさらに繊細なイメージで中央のダイヤの輝きを際立たせてくれます。
(3)アームの形
石を支えている部分のこと。
つまり実際に指を通すリングの輪の部分のことを言います。
【ストレート】
アームが真っ直ぐで最もシンプルなデザイン。重ねづけがしやすくどんなファッションに合わせ易く普段使いもしやすいので常に人気のデザインです。
【V字】
出典元:www.j-gala.co.jp
アームが手の甲へ向かってV字型になっているデザイン。このV字のラインが指を細く長く見せる効果があり、短い指やふっくらした指が気になる人におすすめです。
結婚指輪と重ねて付けたい場合は、お店によりますがセットリングを購入すると良いでしょう。
【S字(ウェーブ)】
アームが緩やかなS字状のウェーブをを描いているデザイン。立体的で柔らかな形をしているので、女性らしくそして指をスッキリ見せてくれますよ。
(4)リングの素材
出典元:www.bridge-j.com
アームの素材に何を選ぶかによってリングの表情は大きく変わってきます。
また、ファッション性も大切ですがアレルギーなどにも考慮しながら選んでくださいね。
【プラチナ(Pt)】
強度も耐久性もあり錆や変色が少ないという特徴から不変の愛を象徴すると言われ、ウェディングリングにふさわしい素材とされています。
何よりもダイヤモンドが発する輝きともっとも好相性とされ、日本では婚約指輪を購入する9割以上のカップルがプラチナを選んでいるそう。
ちなみに、純プラチナ(Pt 1000)は強度がなく傷がつきやすいので純度90%となるPt 900あたりがおすすめです。
【イエローゴールド(YG)】
単位はカラット(K)で、K24が純度100%、K18が75%のゴールドを指し、これに銅や銀など他の金属を加えたのが「カラーゴールド」になります。
近年、リングにファッション性を求める人が増えイエローゴールドは人気上昇中です。
【カラーゴールド<ピンクゴールド(PG)・ホワイトゴールド(WG)>】
ゴールドに他の金属を加えて色を変化させた素材の総称となります。
ゴールド(YG)に銅などを混ぜると(PG)、パラジウムやニッケルを混ぜたものがホワイトゴールド(WG)になります。ちなみにYG・PG・WGのスリーカラーゴールドの使用は、ご存知「カルティエ」が始まり。
【ステンレススチール(SS)】
「汚れず錆びない」を意味するステンレス。金属アレルギーがほとんどないのもステンレススチールの特徴の一つです。
(5)セッティングの種類
アームに宝石を付ける方法のことで、主に「爪あり」と「爪なし」の2種類があります。
【爪あり】
いわゆる「立て爪」のこと。数本の爪で一粒の石を留めるセッティング方法でほとんどの婚約指輪がこの手法を用いています。
さらに一般的に見たことがあるようなストレートの爪だけでなく様々なデザインもあります。
・6つ爪
出典元:http://xn--gdkza9cxb643yfuohkol8qe39aq60b.jp/design.html
石を6つの爪で留める方法。まさにエンゲージリングを代表とするものです。これはティファニー社が考案したもので「ティファニーセッティング」とも呼ばれています。
・4つ爪
石を4つの爪で留める方法。メリットは爪が少ない分、四方から光を受けるのでダイヤ本来の輝きを表現することができます。
【爪なし】
石を埋め込むように留めるセッティング方法のこと。高さが出ず、表面もフラットに近いため衣類などに引っ掛かりにくく普段使いがしやすいデザインです。
・レール留め
上下の貴金属で石を挟み込むようにしてセッティングする方法のこと。華やかながらスッキリしたデザインで普段使いしたい方におすすめ。エタニティなどはこの手法を用いています。
・彫り留め
出典元:www.rusflora.com
タガネと呼ばれるノミを使って地金に直接宝石を埋め込んで留める方法のこと。パヴェによく用いられる手法です。
・テンションセッティング
出典元:http://www.the-wedding.jp/
枠に切れ込みを入れ、石の側面に溝を掘って石を挟むという、地金の張力による圧力を利用したセッティング方法のこと。
これはドイツのジュエリーブランド「ニーシング社」による独自のセッティング方法で「ニーシングリング」とも呼ばれています。
・ベゼルセッティング
地金でダイヤを包むように台を作り、低く伏せこむようにセッティングする方法のこと。
引っ掛かりが少ない上、シンプル&スタイリッシュなイメージになること間違いなし。
女性の憧れ!人気のトップジュエラー14選
一生モノにふさわしいハイステータスな老舗ブランド。
思わず誰かに語りたくなるブランドストーリーを秘めた格式高いトップジュエラーをご紹介します。
(1)ティファニー/Tiffany&Co.
出典元:http://www.tiffany.co.jp/Shopping/Default.aspx?mcat=148203
1837年にアメリカで創業し、175年以上の歴史を通して常に愛されてきた世界5大ブランドの一つ。世界中の著名人が顧客として名を連ねるトップジュエラーです。王道かつ可憐で豊かなコレクションが多くの花嫁から支持されています。
(2)カルティエ/Cartier
愛のジュエラーとして称えられるカルティエ。創業当時からずっと先進のジュエリーを生み出し19世紀後半からダイヤモンドとプラチナの「ホワイトジュエリー」を完成させています。気品あるデザインは長年大人の女性に愛され続けています。
(3)ハリー・ウィンストン/Harry Winston
出典元:http://www.harrywinston.jp/
1932年にニューヨークで創業して以来最高峰のダイヤモンドしか扱わない、キング・オブ・ダイヤモンドと呼ばれるハリー・ウィンストン。まさに輝き・価格ともに多くの女性が憧れるハイジュエラーです。
(4)ブルガリ/BVLGARI
出典元:http://www.bulgari.com/ja-jp/bridal
130年以上の歴史を持つブルガリ。構築的なデザインと象徴的なモチーフでジュエリーの本質的な存在感とこだわりを持っています。身に付けた時際立つデザインが多いブルガリはモダンなスタイルに。
(5)ヴァン クリーフ&アーペル/Van Cleef & Arpels
出典元:http://www.vancleefarpels.com/jp/ja/collections/bridal/engagement-rings.html
1895年、フランス宝石商の娘エステル・アーぺルと宝石職人の息子アルフレッド・ヴァン クリーフの結婚から始まったヴァン クリーフ&アーペル。世界5大ジュエラーでもあり、女性らしさを大切に甘すぎない柔らかさのあるデザインが特徴的です。
(6)ショーメ/CHAUMET
出典元:http://www.chaumet.jp/bridal-engagement-rings
1780年フランスで創業。230年以上に渡って常に気品ある洗練されたスタイルを保ち、愛の告白をジュエリーに託して伝え続けているブランド。
ナポレオン1世が公式ジュエラーとしてショーメを認定し、栄光の歴史が始まりました。
洗練されたデザインは遠目から見ても迫力の存在感を放ちます。
(7) シャネル/CHANEL
出典元:http://www.chanel.com/ja_JP/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%BC
1910年、デザイナーのココ・シャネルがパリに帽子屋をオープンした事を皮切りにスタートしたブランド。
ファッションに違和感なく溶け込むそのジュエリーデザインは誰が見てもシャネルらしさを認識できます。
(8) ブシュロン /BOUCHERON
出典元:http://jp.boucheron.com/ja_jp/
1958年の創業以来、155年以上の歴史を誇るブシュロン。
パリのヴァンドーム広場に店を構えた最初のジュエラーで、豊かな感性と卓越した技術で逸品の数々を残し現在では洗練されたカップルに支持されています。
(9)デビアス / De Beers
出典元:http://www.debeers.co.jp/engagement
1888年以来ダイヤモンドの専門企業として採掘から研磨まで厳密に管理し、1939年にダイヤモンドの品質基準「4C」を最初に提唱したのが、このデビアス。
2001年からは「光のジュエラー」として輝きにフォーカスした現代的なデザインのジュエリーを製作しています。
(10)ミキモト/ MIKIMOTO
出典元:http://www.mikimoto.com/jp/bridal/index.html
MIKIMOTO PEARLの名を世界に知らしめた御木本幸吉。
1893年、真珠の養殖に世界で初めて成功し今や日本を代表する最高峰ジュエラーとなっています。控えめでありながら上品で誰からも好感をもたれるようなジュエリーが揃っています。
(11)TASAKI / 田崎真珠
出典元:http://www.tasaki.co.jp/bridal/
1954年創業。日本の九州にある自社養殖場のパールとともに始まりました。
自社でダイヤモンドの原石から取り扱っている為か、他ブランドよりも安価に手に入れられる傾向があります。
(12)グラフ/Graff
出典元:http://www.graffdiamonds.com/#/bridal
1960年に創業。一代で世界のセレブ達を虜にする存在へと成長したジュエラー。
21世紀のキング・オブ・ダイヤモンドと称される理由は原石の収集に始まり、希少なダイヤモンドの保有や丹念な手作業によって生み出されたデザイン性の高いジュエリーの数々にあります。
(13)ピアジェ/Piaget
ジュエリーウォッチの名品を生み出し、時計とジュエリーの両輪の技術を備えるピアジェ。
その確かな技術が作り出すリングは世代を超えて愛され続けています。
(14)ダミアーニ/DAMIANI
1924年にエンリコ・ダミアーニによってイタリアに創業されたブランド。
宝石業界のオスカー「De Beers Diamonds International Awards」(ダイヤモンドインターナショナル賞)の18回の受賞記録を誇り、ラグジュアリーな世界観が広がるトップジュエラーです。
まとめ
いかがでしたか?
そもそも左手の薬指に指輪をするのは、女の従順に魔を差す「悪魔」が体の左側から忍び寄ってくるから・・・という言い伝えもあります。
今、デザインも位置づけも大きく変わっているエンゲージリング。
日々身につけていたいという声も多くあり、マリッジリングにはない華やかさとオーラ、特別感は残しながら、日常遣いにも可能なデザインに進化を遂げています。
そして、マリッジリングと共に「幸せのお守り」のようなものになってきているのではないでしょうか。
お二人にとって運命の一本を見つけるまでの時間とその運命のリングをいつまでも大切にしてくださいね。