結婚式当日、新郎新婦の親御さんはの役目のひとつに、結婚式披露宴の挨拶(謝辞)が挙げられます。
両家を代表して行う大役ということもあり、どんな内容を話すか悩むところ。
そこで今回は、結婚式披露宴の挨拶(謝辞)についてをご紹介していきたいと思います。
披露宴の締めくくり!新郎のお父さんがする挨拶とは?
結婚式では、両家を代表してどちらかの親が挨拶(謝辞)をすることが一般的とされています。
大半の場合が新郎の父親が務め、披露宴のさいごに行われます。もちろん、新婦のお父さんやお母さん、兄弟や祖父母など、新郎新婦が適切とする人物ならどなたでも大丈夫です。
以前は新郎新婦の親の関係者が多く参列していたことから、親が挨拶するのが定着しました。
さいきんは親の関係者の参列が少ないため、親御さんに代わって新郎新婦のみが挨拶をすることが増えつつあります。
挨拶の内容は、ゲストの方へ参列してくれたお礼の言葉になります。
短い文章が好まれる傾向があるため、あまり長くなく、おかたくない内容がオススメです。
親の挨拶のあとに新郎新婦からの挨拶がある場合は、内容がかぶらないよう気をつけましょう。
4つの構成と原稿を書くときの5つのポイント
挨拶は、下記の4つの構成から成り立っています。
・自己紹介
・ゲストへの感謝の気持ち
・力添えのお願い
・締めの言葉
ひとつずつ例文とともにご説明していきますね。
・自己紹介
例文「ただいまご紹介にあずかりました新郎の父、山田太郎と申します。
両家を代表いたしましてお礼のご挨拶を申し上げます。」
あいさつのはじめに、自己紹介をします。
・ゲストへの感謝の気持ち
例文「本日はご多用のところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
たくさんの方々から温かいお言葉をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。」
参列してくれたゲストへ感謝の気持ちを述べます。
天候が悪い場合は、「本日はご多用のところ」のところを「本日はお足元が悪い中」としてもよいでしょう。
また、真夏日には「暑さが厳しい中」と加えられます。
結婚を取りもつ媒酌人(ばいしゃくにん)がいる場合は、そちらのお礼も下記のように添えます。
例文「媒酌の労をおとりいただいた佐藤さま御夫妻には、心よりお礼申し上げます。」
・力添えのお願い
例文「新しいスタートに立ったふたりですが、これから家庭を築いていく中で困難なこともあるでしょう。どうか皆さま、ふたりを温かい目で見守りくださいますよう、心からお願いを申し上げます。」
新郎新婦への支援と指導のお願いをします。
併せて新郎の子ども時代のエピソードを盛り込んでも◎です。
ただし、さいきんは文章を短くまとめる傾向にあるため、あまり長くならないようにするとよいでしょう。
・締めの言葉
例文「行き届かぬ点もあったかと存じますが、お許しくださいませ。
結びに、皆さまのご健康とご繁栄をお祈りいたしまして、両家の挨拶とさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。」
締めの言葉では、おもてなしが至らなかったお詫びと結婚式に参列してくれたお礼を述べます。
ここで気をつけたいのは、「最後に」という言葉を使わず、代わりに「結びに」を使うことです。
理由は、「最後」は結婚式でタブーとされている忌み言葉だからです。
忌み言葉は別れや不幸を連想させる言葉として、結婚式などのお祝いの席でNGとされています。
忌み言葉については、こちらの記事「結婚式でのNGワード!言ってはいけない「忌み言葉」についてまとめ」で詳しくご紹介しています。ぜひチェックしてみてくださいね。
(1)原稿を書くときの6つのポイント
原稿を書くときは、下記の6つのポイントを意識してみてください。スムーズに書き進められますよ♪
・新郎新婦について触れる
挨拶を行うのが新郎の父親だった場合、どうしても新郎のことばかりになってしまいがちです。
しかし、新婦の親族やゲストに対して配慮し、新郎新婦ふたりについてスピーチするようにしましょう。
・新郎の挨拶を内容が被らないようにする
披露宴のスケジュールが、親の挨拶のあとに新郎新婦の挨拶が控えている場合がほとんどです。
そのため、挨拶の内容が被らないようにしましょう。
・忌み言葉を避ける
先ほどもお伝えしたように、縁起が悪いとされている忌み言葉を避けましょう。
・長すぎないようにする
親の挨拶は披露宴の最後に行われることが一般的です。
そのため、長い挨拶より短いものの方がゲストに喜ばれるようです。
・挨拶のメインテーマはゲストへのお礼ということを忘れずに
挨拶でもっとも伝えたいことは、ゲストへのお礼の気持ちです。
新郎や新婦のエピソードがつい長くなってしまいがちですが、お礼の気持ちを優先させましょう。
・感動のコツは、エピソードと温かい気持ち
感動を誘うスピーチは、ゲストへの感謝と新郎新婦に対する温かい気持ちがあってこそです。
その気持ちがゲストに伝わるよう、原稿に新郎新婦のエピソードとともに書き込んでみてください。
この後ご紹介する例文にアレンジを加えてみたり、YouTubeなどに挨拶動画が投稿されているので、そちらを参考にしてみてくださいね。
スピーチをするときの2つのポイント
スピーチをするときは、下記の2つのポイントに気を付けてみてください。
・姿勢正しく堂々と!ゆっくりハキハキ話す
・2〜3分を目安に
「え〜」、「あの〜」などと言葉に詰まることなく、ハキハキ話すのがベストです。
数回練習しておくとクオリティーがグッと上がりますよ!
また、スピーチ時間は2〜3分が目安です。
時間にも注意しながら練習してみてくださいね。
メッセージ、ユーモア、エピソードの3つのカテゴリ別に例文をご紹介
新婦へのメッセージ、ユーモア、幼い頃のエピソードを盛り込んだ例文を3つご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
・新婦へのメッセージを込めた例文
「ただいまご紹介にあずかりました新郎の父、□□です。
両家を代表いたしまして、一言ご挨拶を申し上げます。
本日は新郎○○家、新婦△△家の結婚披露宴に
お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
息子の●●はみなさまもご存知の通り、
あまり口数が多くなく、器用な子ではありません。
▲▲さん、そんな●●と結婚をしてくれて、本当にありがとう。
あなたのような心優しい女性が私たち家族の一員になってくれたことを
とてもうれしく思っています。
本日、●●と▲▲さんは晴れて夫婦となりましたが、
まだまだ若いふたりのことでございます。
どうか皆さま、ふたりを温かい目で見守りくださいますよう、
心からお願いを申し上げます。
不行き届きの点もあったかと存じますが、お許しください。
結びに、皆さまのご健康とご繁栄をお祈りいたしまして、両家の挨拶といたします。
本日は誠にありがとうございました。」
・ユーモアを盛り込んだ例文
「ただいまご紹介にあずかりました新郎の父、□□と申します。
両家を代表いたしましてお礼のご挨拶を申し上げます。
皆さま、ご多用のところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
たくさんの方々から温かいお言葉をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
本日、●●と▲▲さんは晴れて夫婦となりました。
哲学者「ニーチェ」は、「夫婦生活は長い会話である」という言葉を残しています。
会話というものは、相手の話を聞いて、自分の話をして、
お互いに歩み寄り、尊重し合って成り立つものです。
どちらかが一方的に否定や拒否、我を通そうとしてしまうと、成り立ちません。
夫婦生活は、まさに会話そのものです。
お互いに歩み寄り、気遣い合いながら、明るい家庭を築いていってくださいね。
新しいスタートに立ったふたりですが、
皆さまのお導きが必要な時があるかと思います。
その際には、温かいご指導を何卒よろしくお願い申し上げます。
慣れない宴席で不行き届きの点もあったかとは存じますが、どうかお許しください。
結びに皆様のご健康をお祈り申し上げ、両家代表のご挨拶といたします。
本日は、誠にありがとうございました。」
・幼い頃のエピソード込み例文
「ただいまご紹介にあずかりました新郎の父、□□です。
両家を代表いたしまして、一言ご挨拶を申し上げます。
本日は寒さが厳しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
たくさんの方々から温かいお言葉をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
息子の●●は、幼い頃身体が強くなく、よく風邪を引いて病院に通っていました。
しかし、このように丈夫でたくましく、頼り甲斐のある子に成長してくれました。
それも、ひとえに皆さまのお陰です。本当にありがとうございます。
本日、晴れて夫婦となった●●と▲▲さんですが、親の目から見てもまだまだ未熟です。
今後とも、皆さまの暖かいご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
不行き届きの点もあったかと存じますが、お許しください。
結びといたしまして、本日ご列席頂きました皆さまのご健康とご多幸を祈念し、両家代表のお礼の言葉と代えさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。」
まとめ
来てくれたゲストに向けて感謝の気持ちを伝え、結婚式披露宴を締めくくる挨拶。
当日は緊張するかと思いますが、肩の力を抜いてリラックスして、楽しむ気持ちを持って臨んでくださいね。
不安な方は、前日にスピーチの練習をしてみてください。自信につながりますよ♡